秋に女性を悩ます「不定愁訴」とは?体の冷えをリセットして乗り越える方法

朝晩の冷えがだんだん辛くなるこの時期、「なんとなく調子がわるい・・・」という状態が続く方が増えます。食欲がない。眠れない。いまいちやる気が出ず、いつまでも寝ていたい。

そんな原因がハッキリしない体の不調を、「不定愁訴(ふていしゅうそ)」と呼び、夏から秋に季節が変わる時期の気温の急激な変化がひとつの原因になっています。

今回は、不定愁訴の原因や症状、その対処方法についてお話しします。


目次:

不定愁訴とはどんなもの?
– こんな症状が続く時は不定愁訴かも

秋になると不定愁訴が現れる原因
– 交感神経と副交感神経が気持ちや体調をコントロール

うつ病・更年期と不定愁訴は何が違うの?

秋の不定愁訴を克服する方法5つ
– お風呂でしっかり体を温める
– 適度な運動をする
– 体を温める食事にする
– リラックスする
– 気にしすぎない


不定愁訴とはどんなもの?

体の不調を自覚しているのに、病院で検査などを受けても特に異常が見つからず、原因不明の体調不良が一定期間続くような状態を「不定愁訴」と呼びます。病院では「自律神経失調症」という病名で診断されることが多いようです。

こんな症状が続く時は不定愁訴かも

  •  食欲がない
  • 倦怠感、だるい
  •  肩こり、頭痛、腰痛がある
  •  手足が冷える、しびれる
  •  吐き気、便秘、下痢
  •  何をするにもやる気が出ない、ずっと寝ていたい
  •  頭にもやがかかったようになり、集中できない

程度は人によって様々で、何かしていると気が紛れて平気だったり、仕事に支障をきたすくらい深刻だったりと、個人差があります。


秋になると不定愁訴が現れる原因

秋は不定愁訴が現れやすい時期です。その理由は、急激に寒くなる気温の変化によって、自律神経の働きが乱れてしまうからです。

動物の体は、秋になると寒さを乗り切るための準備をします。例えば、冬用の毛に生え変わったり、食欲が増したりするのですが、人間の体も同じように、秋冬に向けて変化するのです。

夏の間、血流は体の外側が集中することで内臓を冷やし、暑さから身を守ってくれていましたが、秋になると逆に内臓をあたためるように変わってきます。

そういった体の変化を自律神経が調整してくれているのですが、ストレス、睡眠不足などがあると、自律神経が誤作動を起こしてしまい、変化がうまくいかなくなる場合があります。これが、不定愁訴を引き起こすきっかけです。

体がうまくスイッチしていけないと、もう汗は出さなくてもいいのに、体が汗をだしてしまう。すると、体を冷やしてしまって、寒気がしたり体調を崩したりします。

交感神経と副交感神経が気持ちや体調をコントロール

人間の自律神経には、交感神経と副交感神経があります。交感神経は、気持ちを高ぶらせて活発にし、血圧を上げ、人間をアクティブな状態にします。一方、副交換神経には人間をリラックスさせる働きがあり、血圧や脈拍を下げて穏やかな状態にします。

夏の間は交感神経が優位に働きますが、秋になると副交感神経が優位な状態へと変わっていきます。体と同様、この変化がうまくいかないと、心の不安定を引き起こします。


うつ病・更年期と不定愁訴は何が違うの?

うつ病と更年期障害でも不定愁訴とよく似た症状が現れますが、それぞれ原因が異なると考えられています。

うつ病の原因は未だにハッキリとは解明されていませんが、何らかの原因をきっかけに脳に分泌されているホルモンの均衡が崩れることで、心身の不調が引き起こされると推測されています。

更年期障害の場合は、「エストロゲン」と呼ばれる女性ホルモンの分泌が急激に減ることで、同様の症状が現れます。更年期の症状が現れるのは40代後半〜50代半ばの女性に多いのが特徴で、ホルモンの変化以外にも、子育てが終わる時期だったり、親の介護が始まったりと、生活の変化によるストレスも原因になっていることが多いようです。


秋の不定愁訴を克服する方法5つ

「秋バテ」とも呼ばれる、この時期の不定愁訴を乗り切るにはどうしたらよいのでしょうか?

1. お風呂でしっかり体を温める

シャワーだけで済ますのではなく、お湯につかってしっかり体をあたためましょう。熱いお風呂にサッと入るのではなく、ぬるめのお湯にゆっくり浸かってください。

秋の日中は気温が上がることも多く、職場のクーラーで体が冷えている場合もあります。1日の終わりに体をしっかり温めることで自律神経の乱れがリセットされ、質の良い睡眠が取れるようになりますよ。

2. 適度な運動をする

軽く体を動かすと、筋肉がほぐれ、脳も活性化します。暑い夏の間は難しかったウォーキングも、秋なら気持ち良く取り組むことができます。
なんとなく気分も体もスッキリしないな・・・と感じるときは、20分〜30分程度、思い切って歩いてみましょう。

3. 体を温める食事にする

夏の間、冷たくさっぱりしたものばかり食べていた方は、内臓の冷えをリセットしましょう。
サンマ、さつまいも、かぼちゃ、大根など、秋頃から旬を迎える食材は、美味しくて体をあたためる効果のあるものがたくさんあります。

4. リラックスする

副交感神経を働かせるためには、ゆったりとした気持ちになることが大切です。
布団に入ってスマホの明るい画面を見ていると、目も神経もなかなか休むことができません。たまには、静かな音楽を聴きながら、キャンドルの灯りやアロマでゆっくり過ごしてみてください。

家にいると用事が気になってしまう方は、お気に入りのカフェで、のんびり本を読んだりするのも良いですね。マッサージやエステも、手軽に非日常が味わえるのでおすすめです。

5. 気にしすぎない

不定愁訴の症状をなくすには時間がかかるものです。考えすぎると、ますますつらくなる可能性が高いので、「誰でもある程度の不調はあるから気にしない」と割り切ってしまってはいかがでしょうか?


完全に克服しようとするのではなく、うまく付き合っていこう、と考え方を変えるのがポイントです。


まとめ

体の不調が続くようであれば、まずは病院で診察を受けて、原因となる病気がないかを確認しましょう。
ひとまず何もないという事であれば、季節の変化による一時的な体調不良だと割り切って、自分の体とうまく付き合っていけると良いですね。

男性よりも女性に不定愁訴が多いのは、複数の事を同時並行で考えることができるため、自分の不調をついつい意識してしまうからだとか。

それならば、体の不調を忘れられるような楽しいことを見つけてみませんか?秋の気持ちのよい気候を存分に満喫して、気分転換の機会を作ってみましょう。


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